青韻 コーヒー碗皿 真右エ門窯 二代真右衛門 馬場九洲夫 作 [146194]

【サイズ】
碗：径8.5ｃｍ×幅10.8ｃｍ×高さ7.4ｃｍ
皿：径15.3ｃｍ

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有田焼を代表する窯元、真右エ門窯の二代目当主・馬場九洲夫の作品。
「青韻」と名付けられた釉薬で、掌の中の宇宙、静寂の青が奏でる、唯一無二の珈琲時間を表現しています。

真右エ門窯は釉薬を巧みに操る技法である「耀変」（ようへん）の第一人者。その窯元の現当主、馬場九洲夫氏本人の作品です。
耀変とは、窯の中で釉薬の色や模様が変化する現象で、自然の美しさや神秘性を見ることができます。この作品に使われている釉薬は「青韻」というもので、窯の温度、湿度、炎の加減といった無数の要素が奇跡的に絡み合った瞬間にのみ姿を現す、深く、そして澄んだ青が特徴です。

それは、夜明け前の澄み渡る空の色か、あるいは深海の静寂を感じる色か。吸い込まれるような天目釉の漆黒に、瑠璃色の釉薬が溶け合い、二つとして同じ景色は生まれません。
この神秘的な青の景色は、日展作家・二代真右衛門 馬場九洲夫が、土と釉薬、そして炎と対話し、偶然性を芸術の域にまで高めた、まさに一期一会の結晶といえます。「青韻」の名に込められた、静謐な青が放つ奥深く美しい響きを、その目でお確かめください。

釉薬の表情を自在に引き出す作家によって生み出された、気品あるコーヒーカップ＆ソーサー。手に取るたびに異なる景色が現れ、使う時間そのものが特別になります。一杯の珈琲とともに、器の表情をゆっくりとご堪能ください。


【作者プロフィール】
当代　真右衛門　馬場九洲夫（真右エ門窯　二代当主）
日展会友 / 現代工芸美術家協会評議員 / 佐賀県陶芸協会副会長 / 佐賀美術協会理事

有田焼の伝統を受け継ぎながら、現代の感性に合わせた作品を制作しています。釉薬を巧みに操る「窯変」の技法を得意とし、ひとつひとつの作品が完成に至るまでの偶然性をも加えながら、神秘的な美しさを表現しています。

1952年 生まれ
1976年　佐賀県窯業試験場入職。陶技の基礎を学ぶかたわら、釉薬の研究を始める
1980年　真右エ門窯に入り作陶を始め、釉薬の研究を続け今に至る
1981年　文化勲章受章者 青木龍山先生に強い薫陶を受ける
1997年　日展「旭映」入選。以後20回入選
2004年　ドイツ有田陶芸展へ「遥かを望む」「海辺の詩」を出品
2010年　京都 常寂光寺にて「小倉山で出会う色彩展」を行う
2014年　第53回現代工芸展審査員を委嘱される
2021年　現代工芸美術家協会評議員に推挙される


【主な受賞歴】
1997年　日展「旭映」　入選
2000年　佐賀県展「遥かな漣」　大賞　50周年特別賞受賞
2003年　九州山口陶磁展「海辺の詩」　第100回記念　青木龍山賞受賞
2005年　現代工芸展「黎明・05」　現代工芸賞受賞
2008年　現代工芸展「旭・08（1）」　現代工芸本会員賞受賞
2011年　第50回記念日本現代工芸美術展「漣の詩」現代工芸理事長賞受賞
2012年　日展「遥かな嶺」　特選受賞
2012年　現代工芸九州会展「山景」　大賞　青木龍山賞受賞